間違い日本文化に爆笑。いったい、ここはどこなんだ…?『おかしなジパング図版帖』

間違い日本文化に爆笑。いったい、ここはどこなんだ…?『おかしなジパング図版帖』

また、つい変な本を買ってしまった…

変な本というか、直接資料には

ならなさそうな本ですね。

でも、面白いからいっか…。

 

子供のころ児童書を読んでいると、

そのお話の舞台になる街や、島などの地図が

挿絵で描かれているのをよく見かけました。

 

有名なものだと、「宝島」の島の地図や、

「ムーミン」では作者のトーベ・ヤンソン

自身が描いたと思われる、ムーミン谷の

地図の挿絵を記憶しています。

 

「物語の舞台の地図」は、子供の冒険心を

刺激する効果があるのだと思いますし、

わたし自身、そんな地図の絵を

「ほほう、ムーミンの家から

◯◯ってけっこう近いな…」とか

考えながら眺めるは楽しかったです。

今日紹介する本を手に取りながら、

そんなことを思い出しました。

 

「空想と、思い込みと、

伝言ゲームで描かれた

どこにもない日本へ、ようこそ。」

という帯のキャッチコピーに

惹かれて手に取った一冊。

 

1600年代のオランダ人、

モンタヌスが著した「日本誌」の

挿絵を中心に、19世紀末ごろまでの

昔のヨーロッパで描かれた日本の風景の

版画をまとめた本。

当時のヨーロッパ人が描いた不正確な

日本地図なども載っています。

 

『モンタヌスが描いた驚異の王国 おかしなジパング図版帖』宮田珠己 著

パイ インターナショナル

 

本の題名からして予想がつくとは

思いますが、想像と伝聞にかなり

頼って描かれた異国の風景です。

 

この本をパラパラ〜と

めくってみると、

明らかに、日本ではない。

 

ただし、描かれている日本人は

「着物」を着ていたり、「刀」などの

アイテムをちゃんと持っているし、

図版に添えられた当時の解説文を読んでみると、

さほどデタラメありません

(それでも間違いはだいぶありますが…)。

 

おそらく実際に航海して日本に行った

ヨーロッパ人の記録などを元に、

正確な情報を伝えようと努めて

描かれた版画で、決して当時の

ヨーロッパの人が、ふざけて

いい加減に描いた版画では

もちろんありません。

 

東インド会社の人脈を通じて

出来る限りの資料を集め、

独自に口頭情報をを入手し、

それらを参考に

大真面目に描いていたようです。

 

でも、その「大真面目な感じ」が

むしろ笑いを誘うという…

 

 私がモンタヌスの『日本誌』に興味を持つようになったきっかけは、一冊の本との出会いによるものだった。

 本文中に何度も出てくる、クレインス・フレデリック『十七世紀のオランダ人が見た日本』(臨川書店)という本である。

 それは、ヨーロッパに日本が《発見》され、多くの宣教師や使節がやってくるようになった最初の交流の時代に、オランダ人がどのように日本という国を理解していったかを、多くの文献にあたりながらひもといていく魅惑的な内容で、その中で1章を割いて紹介されていたのが、モンタヌス『東インド会社遣日使節紀行』だった。

そこに掲載されていたいくつかの図版を見たとき、私はそのあまりの荒唐無稽さに思わず笑ってしまった。

図版はいくつかあり、本物とは似ても似つかぬ簡素な日光東照宮や、猪の頭を持った悪魔の像など、どれもいったい何を根拠にこんなものを描いたものか、理解不能であった。

なかでもきわめつけは表紙を飾る大仏で、教会のような建物の内部に、やたらおっぱいの大きな大仏が、ほぼ全裸で、多くの使徒(?)に囲まれながら、あぐらをかいていたのである。

なんじゃ、こりゃ。これが日本なのか?

『十七世紀のオランダ人が見た日本』は学術書であり、著者の筆致は冷静で落ち着いたものだったが、それがゆえにかえってモンタヌスの絵のヘンテコさが、しれっと際立っているように私には思えた。

もっと見たい。それも大きな絵で。

 

…というわけで、個人的にいちばん強烈な版画はこれだと思う。

右側に注目!

「日本の婦人」を描いた図らしいです。

 

まるで男性のような顔立ちの夫人が妙な扇を持っている。しかし、この絵でもっとも気になるのは、下男の差しかける変な傘を被った夫人の姿である。

下男の服装もおかしいが、この変な傘のインパクトの前にはそれも霞んでしまう。

傘には覗き窓がついており、前が見えるようになっている。果たして本当にこんな傘があったのだろうか。モンタヌスは文中でこれについて触れておらず、出典も不明。

この傘は、この絵を見たヨーロッパ人にとっても強い印象を残したらしく、多くの作家がこの絵をまねて描いている。

この図を昔の西洋の人が見て

「へ〜 ジパングには

こんな格好の人が居るのか〜」

などと思っていたのか…と想像すると、

なかなか感慨深い気持ちが湧いてきます。

 

では、今日はこれから

絵の仕上げをするので、この辺で!



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