『水木しげるの雨月物語』

『水木しげるの雨月物語』

梅雨入りしてあじさいの綺麗な季節になりました。
植物はキレイですが、家の中はいよいよ

じめじめしてどうにもたまらないですね。

どうにかならないもんか…?

 

雨といえば、前に蓬田やすひろさんが挿絵を

手掛けた『雨月物語』の話を書いたのを

思い出し、他の本も調べてみました。

結果として、さらにじめじめした気分に

なりそうな本を手に取ってしまいました。

 

『水木しげるの雨月物語』水木しげる 著

河出書房新社

 

水木しげるさんは古典の挿絵や、

漫画化した本もけっこう手掛けていたようです。

調べるとすぐに何作か出てきました。

 

写実的で緻密な、黒々としたペン画

 

『水木しげるの遠野物語』という漫画作品も

このサイトで紹介しました。

『遠野物語』は漫画作品でしたが、

こちらの『雨月物語』は小説です。

著者名に他の名前はないので、たぶん

水木しげるさんが文章を書いているのだと思います。

 

もしかしたら写真資料を元にトレースしたのかも?

と思うくらい写実的な背景の挿絵が、

多数一緒に載っています。

 

背景は緻密で写実的なのですが、

人物はデフォルメされていて漫画的な

表現で描かれているのが印象に残ります。

 

水木しげるが学生時代に感銘を受けた『雨月物語』

あとがきでは、水木しげるさん自身の

『雨月物語』との出会いが簡単に語られています。

 

中学の時だったか、小学校の時だったかわすれたが、川の中州で、夜、烏が鳴く歌が「国語」の本にのっていた。

なんとなく、不気味で、さびしそうな感じだったので、何回も読んだが、名前をみたら秋成と書いてあった。

それが、上田秋成との最初の出会いだった。

それから「雨月物語」と接するわけだが、秋成の怪奇物は詩的で美しい。

怪奇とか怪談というと、ドロドロしてなんとなく読後感がいやなものだが、「雨月」でも「春雨物語」でもすさまじい中に美しさみたいなものがあって、はなはだひかれるものがあった。

 

中学時代に『雨月物語』を読んだとのことで、

けっこう思い入れのある作品のようです。

漫画作品の『遠野物語』と見比べると

より写実的に力を入れて絵を描いている

印象があります。

 

3話しか収録していないのが残念

 

『雨月物語』は元の作品は

9話ある物語ですが、

この本ではその中の3編が選ばれて

収録されています。

 

煮えたぎる釜に様々な供物を供えて行う

占いで、不吉な結果が出たに関わらず

無視して結婚してしまった男の

末路を描く『吉備津の釜』、

鯉を描くのが得意な絵師の僧侶が

体験した不思議な出来事『夢応の鯉魚』、

雨宿りを縁に出会った美しい女性と

婚約する『蛇性の淫』の3話を

水木先生の挿絵で読むことができます。

 

では、今日はこれから絵を描くので、この辺で。



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