間取りに飢えた狼たちに捧ぐ。間取り好きマニア心くすぐる『ヨーロッパの住宅広告』

間取りに飢えた狼たちに捧ぐ。間取り好きマニア心くすぐる『ヨーロッパの住宅広告』

少女マンガ『桜蘭高校ホスト部』の
あとがきマンガで、アニメ化が決まったとき、
アニメーターから「このシーン、
コスプレ衣装は何を参考にして描いたのか」
と資料のことを聞かれ、作者の
葉鳥ビスコさんはどの資料を使ったのか
全く思い出せず
「私は何を見て描いたのかしら…?」
というくだりがありました。

さらに、『ホスト部』ではその時、
舞台になる学校や部室の間取りを
決めていなかったのです。
「すごい度胸。漫画家になりたい人は
見習わないでください」とのこと。
アニメを制作する場合それは
有り得ないことなので、それまでの原稿を
見返しながら「こうなるはずだ」と
間取りの資料を作ったそうです。

一枚のイラストの場合は、
どんな絵を描くかにもよりますが
写真が一枚あれば「それらしい」絵を
描くことはできます。
でも、資料が少ないよりは多い方のに
越したことはありません。

間取りとは、絵や創作をする人にとっては
案外大事な問題だったりします。
著者の森井ユカさんは
漫画家やアニメーターではなく、
立体造形家です。この本では森井ユカさんが
どういうものを作っているかは
殆ど出てこないのですが。

別の本で、『サザエさん』
『ちびまる子ちゃん』『ドラえもん』
『ブラックジャック』など、有名な
アニメや漫画の主人公の家の間取りを
まとめた本も見たことがあります。
きっとそういうマニアが居るんだな…

 

住宅広告を見ると脳内に噴出される特異な快楽は、なにも自分が住んでいる地域にだけで感じられるものではない。ということに気がついてから、海外のあちこちで広告を集めずにはいられなくなりました。いくらで借りて(買って)、どんな広さで、どんな場所に住むか、どんなものや人と出会えるのか。イメージはどんどん膨らみます。

これから先、ホントにどこかに移住することになるかもしれない。そういうことはないかもしれない。家を替える気はないけど広告を見るのは好き。なんだっていいのです。想像するということは、それだけで価値があります。

 

本のサイズは小めで、文庫本よりちょっと
横幅が広いくらい。
少しくすんだピンクの装丁の
コンパクトでシンプルな見た目からは
想像もできない、写真の多さ。
開いたページにぎっちり広がる
間取り、間取り、内装、外装の写真。

取り扱っている都市はフランスのパリ、
フィンランドのヘルシンキ、
スウェーデンのストックホルム、
オランダのユトレヒト、
ドイツのベルリン、
イギリスのロンドン。

台湾、台北や香港、シンガポール、
アメリカなどその他の国も少し載っています。

この本の中で出てくる
「間取りに飢えた狼たちよ…」という
フレーズが何故かツボにハマって
爆笑してしまいました。

それぞれの国の住宅広告の見方も
載っているので、実際に上記の国に
移住をお考えの方にも
かなり役立ちそうな一冊。



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