江戸の暮らしをディープにわかりやすく読める、『江戸の暮らし図鑑』

江戸の暮らしをディープにわかりやすく読める、『江戸の暮らし図鑑』

江戸の暮らし図鑑 女性たちの日常
著・イラスト : 菊地ひと美
東京堂出版

江戸衣装考証家の菊地ひと美さんによる、
カラーイラストつきで江戸の女性たちの暮らしが
わかる一冊。

図書館で見つけた本で現在自分の手元に無いのですが、
ぜひ欲しいと思った本です。
江戸にまつわるイラストや漫画などを描かれる方は、
一読して損することのない一冊ではと思います。

豊富なイラストとボリュームのある解説


約250ページ程の本です。文章のボリュームが多いですが、
筆でさらさらと描かれたような、
粋なイラストがたくさん添えられています。
ページの半数はイラストの印象です。
初版は2015年となっています。巻末には索引つきで便利です。

衣装デザイナーの顔も持つ著者の粋なイラスト


歌川豊国や菱川師宣などによる、江戸時代に描かれた絵を
参考にしているイラストも多いです。
“歌川広重 「東海道五拾三次 岡部」より”
“西川祐信「 百人女郎品定」 享保8 年より”
“「都名所図会」より”
のように、すべて下に小さく出典が表示されています。

このような出典は豊富で、同じ出典のイラストは少ないです。
とても膨大な資料をもとに著された本と思われます。

出典の書物も、一体何の本なんだ? と気になるところです。
西川祐信「 百人女郎品定」とか… 百人の女郎を品定めしたんでしょうか?

著者の菊地ひと美さんは衣裳デザイナーを経て
早稲田大学に学び、江戸にまつわる著作活動を
さてれいる文筆家、日本画家とのこと。

江戸の住居から旅のおみやげまで…


内容は、「武家社会の住居」「上層商家婦人の暮らし」
「江戸の町のしくみと住居」といった、本書テーマの基本的な情報から、

「 商家の妻みきが旅で泊まる時の親戚への土産の品」
「女の商売で多い職業」
「長屋のランク」(間取りイラスト付き。大きく分けると5ランクほどあるとのこと)

などまで、かなり細かい情報が収録されています。
さらに、「お座敷道具」「台所道具」などは
1ページをまるまる使い、こまごまとした道具のイラストが、
その名前と一緒にページいっぱいに描かれています。

著者の菊地ひと美さんがあとがきで語る、

“暮らす”ということは、
大家族から核家族へ・家・相続・
職業・家族・三世代同居の嫁・
早、晩婚の意味、子の出産・
隠居の暮らし・
家事・奉公人・住居の間取りなど、
様々なことを包括しています。

まさにゆりかごから墓場なのです。

という言葉どおり、江戸の人々の暮らしを
幅広い切り口から感じられる一冊です。



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