お洒落でかわいい妖怪絵巻『ときめく妖怪図鑑』

お洒落でかわいい妖怪絵巻『ときめく妖怪図鑑』

 

『ときめく妖怪図鑑』
文:門賀美央子 画: アマヤギ堂  監修:東雅夫/山と渓谷社

これまでに企画刊行された妖怪図鑑は、研究者やマニアを対象にした専門的なものか、子ども向けの入門的なもののどちらかである本がほとんどとのこと。

ですが、この本はそのどちらでもない「妖怪」についてニュートラルな人々向けて書かれたもの。

「一昔前は妖怪が好き、というと冷笑されるか、聞かなかったことにされるかのどちらかでした」

とのことですが、近年は漫画家の水木しげる先生の功績から、妖怪ブームの流れを受けて全国各地の博物館で妖怪にまつわる展示が行われたり、インターネットの普及などのおかげで妖怪文化に理解のある方が増えてきているようです。

押さえておきたい基本知識を豊富な図版とイラストをまじえてわかりやすく詰め込んだ一冊となっています。

すべてイラスト付きの「妖怪型録」は眺めていると楽しい、この本の目玉となっています。

ただ、年齢対象が子どもの本ではないので、漢字が多くふりがなも少ないので小学生の低学年くらいだと読むのが難しいかも知れません。

アマヤギ堂氏の独学で会得したという日本絵画の絵の具で描かれた妖怪の挿絵が豊富に収録されています。

イラストはすべてカラー。
巻末には索引も付いています。

日本画の魅力をたっぷり残しながら、少し現代的なマンガの絵っぽさもあるイラストは、色づかいがとてもきれいです。
どことなく素朴で、可愛いらしい印象があります。

昔、図書館などで見かける妖怪図鑑はやたらおどろおどろしい雰囲気の本だった記憶がありますが、この本は一見して妖怪の本だとは気づかないかも知れません。

表紙や中のレイアウトのデザインもおしゃれで読みやすいです。

日本は世界でも珍しいほど、多くの妖怪が生まれた国です。
どうしてそうなったのかについての理由から、妖怪の民芸品、全国の妖怪名所リストまで、妖怪にまつわる情報が幅広く載っています。

本を開いて“はじめに”の序文で、この本の監修を務める東 雅夫氏がこのように語ります。

妖怪にときめくことは、倦怠や鬱屈に満ちた日常の向こうに、目には見えないけれど大切で心はずませる事どもがあると気づくための、最初の一歩なのですから。

「ココロときめく、新しい図鑑」シリーズの内の一冊で、
他に「ときめく鉱物図鑑」、「ときめく星座図鑑」
「ときめくきのこ図鑑」「ときめくカエル図鑑」
などが出版されています。こちらも楽しそうな本です。



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